Cabinet de Vin SAPPORO
ロケーションⅠ
Sancerre
サンセール
●ロケーション
ロワール川の左岸にあるシェール県
町村14-
バネィ、ビュエ、クレザンシー、メネトレオル、サンセール
サント・ジャム、スリィ・アン・ヴー、メヌトゥ・ラテル
トーヴネ、ヴォーグ、モンティニィ、ヴェルディニィ
サン・サチュール、ヴィノン
サンセール地区は、「ピトン・ド・サンセール(サンセールの尖峰)」やロワール渓谷の地溝帯を含む、複数の小高い丘の起伏で構成されています。ケスタ(標高356m)は、上部ジュラ系の層によって西に形作られています。
サンセール断層とトヴネ断層と呼ばれる、北から南へ走る2本の断層により、白亜紀と始新世の沈下した地層と、西部のジュラ紀の地層群が接触しています。激しい浸食作用によって、15種類を超える土壌とその下の地層が形成されました。
その内の主な3種類を挙げると、
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テール・ブランシュ。サンセール地区の最西端にある丘の上に位置しており、粘土石灰質でできています。
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非常に小石が多く石灰質のカイヨット。
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ブドウ畑の東にある丘の上の粘土珪酸質土壌(シレックス)。
●土壌
356mの高さの山の西側はジュラ紀前半の層でできています。東側は、白亜紀と始新世からなる地形が崩れた二つの子午線断層(サンセールとトウヴェネイ断層)からできています。激しい浸食により3種類の土壌ができています。
・白い土(石灰質粘土)・石灰岩と、赤と茶の大理石・シリコン珪藻土
●気候
この気候は大陸的な特徴をもった気候で、温暖ではありますが、寒暖の差が大きく冬には-1℃から夏には+26℃になります。平均年間雨量は756mmで、植物の成長期は比較的乾燥しています。注目すべきは、地形、地質、斜面の向き、高度などによる細分化された気候に、ブドウの成長サイクルが異なっています。
Pouilly-Fume & Pouilly-sur-Loire
プイイ・フュメ&プイイ・シュール・ロワール
●ロケーション
ニエーヴル県 (ブルゴーニュ地方)内のロワール川右岸
町村7-
ガルシィ、プイィ・シュール・ロワール、トラシー・シュール・ロワール、メヴ・シュール・ロワール、サントンドラン
サン・マルタン・シュール・ノアン、サン・ロラン・ラベイ
ベリー、ブルゴーニュ、ニヴェルネ地方に位置するプイィのブドウ畑は、2つのAOCに認証されていることを誇りにしています。
7つの市町村にまたがり、地元ではブラン・フュメと呼ばれるソーヴィニョン・ブランと、AOCプイィ・シュール・ロワールの生産を可能にするシャスラという2つの品種が中心に栽培されています。
最も古い土壌はジュラ紀のもので、約1億6000万年前のものです。
海由来の石灰質の堆積物で、その中に含まれている化石(生物の遺骸、貝殻のかけら)は過去の生命についての証拠になっています。
白亜紀末期、この地方は強力な侵食の時期にありました。石灰質の堆積物は部分的に溶け、多かれ少なかれ粘土質(珪質粘土)の残留物が出ました。
当時西ヨーロッパは、大規模な地殻変動によって引き伸ばされていた時期で、その結果ロワール川の地溝帯が生まれました。
同時に北西方向の数多くの断層が現れ、現在の起伏の多い地形が出来上がりました。
ブドウ畑のゾーンは、はっきりと異なる4種類の土壌に分類されます。
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ヴィレールにあるオックスフォード階の石灰質(カイヨット)
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キンメリッジ階の小さな牡蠣殻を含む泥灰岩(テール・ブランシュ)
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バロワにあるポートランド階の石灰質(カイヨット)
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白亜紀の珪質粘土(シレックス)
●土壌
このワインの生産地では様々種類の土があります。バロアとヴィリエでは石灰岩、キンメリジャン(石灰質粘土)化石化された牡蠣を 含む泥灰岩と火打石。
●気候
この気候は大陸的な特徴をもった気候で、温暖ではありますが、寒暖の差が大きく冬に-1℃から夏には+26℃になります。平均年間 雨量は720mm。
Coteaux du Giennois
コトー・デュ・ジェノワ
●ロケーション
アンドレ州とシェール県の間
町村14-
ボリュー・シュール・ロワール、トゥ、ボニー・シュール・ロワール、アリニ・コーヌ、ジアン(陶器で有名な場所でもあります)、ラ・セル・シュール・ロワール、ブリアール、コーヌ・シュール・ロワール、ウッソン、ミエンヌ、ヌヴィィ・シュール・ロワール、
プニィ、サン・ルー、サン・ペール
コトー・デュ・ジェノワのブドウ畑は、ニエーヴル県(ブルゴーニュ)とロワレ県(サントル・ロワール)内のロワール川(左右)の丘陵地に位置しています。
ブドウの樹はロワール川の丘陵地の珪酸質または石灰質の土壌に植えられています。さらにはジアンに位置するロワール川のかつての段丘や、主としてコーヌ断層の東は石灰質、西は第3紀のシレックスの堆積物のある珪酸質のサンセールやプイィの地質系統の延長部分もあります。
●土壌
ロワール川の斜面にある火打石と石灰質の土に栽培しています。ロワール川沿いのジアンでは古い段丘がありサンセルアプリ地質が 続いています。コン断層の東には石灰岩が主にあり、断層の西側はシリカ、珪藻土となっています。火打石の沈積物は第三紀時代より 残っています。
●気候
この気候は大陸的な特徴をもった気候で、平均温度は冬には-1℃から夏には+26℃になります。海の影響が少ないため温度差が大きい。平均年間雨量は700mmで、ワイン産地の南部は特に雨量が少ないです。
Chateaumeillant
シャトーメイヤン
●ロケーション
シェール県の南 et de lʼlandre
町村7ー
シャトーメイヤン、サン・モール、
ヴェダン(シェール県内、シャンピエ、フジンヌ、ネレ、ユルシエ(アンドル県内)
ブルジュの南に位置する、大変古くからあるこのワインの産地は、非常に典型的なテロワールの赤とロゼを生産します(白い果汁のガメ・ノワールが大部分で、ピノ・ノワールを最高40%加えたアッサンブラージュ)。
シャトーメイヤンのブドウ畑は、砂質や砂質粘土が中心の珪酸質土壌に植えられています。土壌の下の地層は、主として砂岩、雲母片岩、片麻岩を含む、変成作用を受けた基盤でできています。
●土壌
下層土はメタフォルモーゼ(変成 作用)の層で、砂岩、マイカ石、片麻岩からなります。上層土は砂、粘土、火打石からなる土でできています。
●気候
この気候は大陸的な特徴をもった気候で、平均温度は冬には-1℃から夏には+24℃になります。ワイン産地の南部は特に雨量が少ないです。シャトーメイヤンは、マシフセントラル高原の影響により最も寒い気候です。年間平均雨量は750mmで、1年間通して平均的な降雨量です。
編集・発行:
Cabinet de Vin SAPPORO
Jun TAKEUCHI
Toshikaze OHTOKO Senior Sommelier
出典協力
Benoît ROUMET
Juli NAKATA-ROUMET
BIVC